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■製本の話3 「がんだれ」の話

先週は失礼しました。2週間ぶりの再会です。
さてさて、上製本でもなく並製本でもない。
それっていったい、どんな製本? そういうお話です。


Hさん「正確に言うと、並製本の仲間なんですが、まず『がんだれ製本』というのがありまして、ここに1冊お持ちしました」

■はぁ、普通の並製本じゃないですか。ソフトカバー。

Hさん「そうなんですよ。見た目はね。お手にとってお確かめ下さい」

■(本をめくる。パラパラパラ)──全くわかりません。

Hさん「そんな自信満々に言われても。じゃあ、カバーをはずしてみてください」

■・・・・・・あれ? 表紙にも袖がついてますね。これががんだれ製本ですか?

Hさん「そういうことです。表紙を本体より長くして、内側に折り返したものをがんだれ製本といいます。

■スミマセン。後で文章に起こしますので、読んでも理解できるような説明をお願いします。

Hさん「えぇとですね・・・・・・、えぇと、案外難しいな(笑) 表紙の左右が本の本体より長くなっていて、カバーと同じように、本の内側に折り込まれるわけです。で、その上からカバーを巻くという・・・・・・わかります?」

■さっきの説明とあまり変ってないような(笑) イラストか写真かをのっけときます。

Hさん「助かります。で、このがんだれ製本ですが、先ほど実感されたと思いますけど、パッと見は並製本なんです。なんですが、この内側に折られた表紙の袖のために、製本作業は2倍になります」

■倍ですか!? これだけのために?

Hさん「並製本の製本方法ですが、本体を表紙で巻いて、上と下と外側──小口といいますが、その3辺をギロチンみたいな断裁機で落とすわけです。そうすることで、切り口の面が揃って、きれいな本が出来上がります。でも、がんだれ製本は、表紙を巻いた後では、上と下は別として、小口の部分が切り落とせません」

■え? どうしてですか?

Hさん「そんなことしたら、表紙の袖が切り離されるでしょう」

■なるほどなるほど。って、気付けよ、私。でも、この本を見ると、その小口の部分もきれいに揃ってますよ。どうやって切り落としたんですか?

Hさん「まず本体だけを仮止めして、小口の部分を断裁します。これで、小口はきれいになります。次に表紙を巻いて、今度は上下を切り落とします。仮止め、断裁、表紙巻き、断裁、というわけで、作業が2倍というわけです。

■うわー、手が込んでますね。マニアック。わかった! 単行本であるコシーナブックスの製本方法が、このがんだれになるわけですね。

Hさん「いえ、コシーナブックスはがんだれ製本を採用しませんでした」

■えぇ!? じゃあ今までの説明は一体・・・・・・

Hさん「そう言われれば、そうですね」

「そう言われれば、そうですね」なんて言われても・・・・・・
ま、お勉強になったということで。
次回も続く、製本の話です。

これが噂のがんだれ製本。
1週お休みした分、張り切って描きました。
わかります?

by cocinabooks | 2008-02-01 17:57 | 素晴らしき哉、製本! | Trackback | Comments(0)
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